民間に転職してから、何度も思うことがあります。
——「やっぱり、給与って大事だな」と。
少しリアルな話かもしれませんが、私は公務員時代に年収500万円ほどをもらっていました。
その後、同じくらいの水準で民間転職したつもりが、3年後には年収が650万円にまで増えていたのです。
やりがいや安定ももちろん大切です。
ですが、「働いた分がきちんと評価される」という感覚は、想像以上にモチベーションを高めてくれます。
この記事では、公務員（専門職）から大手の経理部門に転職した私が、
公務員と民間企業の給与のリアルな違いや、実際に体感した「お金との向き合い方の変化」についてお伝えします。
公務員の給与の実態
公務員の問題は「昇給ペース」の遅さ
公務員の給与で一番の問題は、昇給ペースの遅さです。
多くの人が感じているように、「頑張ってもなかなか給料が増えない」という現実があります。
公務員の給与は、法律や条例に基づいた俸給表（給料表）によって決められています。
毎年「号俸」が上がり、年2~3万円ほど給与がアップ。
そして数年に一度「級」が上がり、年12万円程度アップします。
とはいえ、その上がり幅は意外と小さく、1年間でせいぜい月2,000円ほど。
昇給がゆるやかすぎて、ライフステージの変化にまったく追いつかないのです。
車を買ったり、自分や周りが結婚したりすると、出費は増えるのに、
給与はそれほど増えない——
そもそもインフレにすら追いつけていない——
このぬるま湯感が、公務員の不満の一つだと思います。
こうした「昇給スピードの遅さ」は、生活の安定をもたらす一方で、将来への期待感を持ちにくい制度でもあるのです。
極端な「横並び」はモチベーションを削ぐ
もう一つの問題は、評価と給与がほとんど連動していないことです。
公務員の世界では、よほどの不祥事がない限り、毎年一定の昇給が保証されています。
たとえ人事評価で「S」を取っても、昇給額は「B」評価の人と比べて数百円から千円程度しか変わりません。
頑張った人とそうでない人の差が、給与にほとんど反映されないのです。
その結果、どんなに努力しても待遇が変わらないため、
「頑張るだけ損」「労働力の安売り」という価値観が根付いてしまいます。
もちろん、その分のメリットとして、やらかしをしても、仕事が出来なくても、安定した給与が手に入ります。
でも、それは民間だって、労使協定や法律により手厚く保証されています。
ほとんどの人はそれで十分ではないでしょうか。
もうひとつ、管理職になるとサビ残放題という仕組みもこれに拍車をかけています。
皮肉なことに、直下ポストよりも、管理職になったほうが手取りが下がることが多いのです。
「頑張っても報われにくい」「昇進しても収入が下がるかもしれない」——
私の周囲もそんな感じで、心の底ではやる気を保つのが難しかったです。
安定は魅力ですが、その裏には「モチベーションの欠如」という問題も潜んでいるのです。
民間に転職し、昇給は「もらうもの」から「達成するもの」になった
個人と組織、両方のパフォーマンスを高めると給料が上がる
公務員から民間企業に転職して、最も大きく変わったのは「昇給」に対する考え方でした。
民間では、会社の業績と自分の成果がセットで問われるのです。
個人と組織、両方のパフォーマンスを高めることで、報酬は上がりやすくなります。
私自身、転職した当初の年収は500万円でした。
経理職なので、営業のように直接数字を動かすことはできません。
それでも、簿記1級を取得したり、人並みには頑張って仕事を終わらせていきました。
その結果、元々年収500万で転職していたはずが、1年後には550万円を超え、
3年後の現在は650万円にまで上がりました。
もちろん、最近の賃上げトレンドの影響もあると思います。
ですが、それ以上に、努力がきちんと数字に反映される環境が自分には合っていたのだと思います。
民間の良い点は「適度な目標」が存在すること
こうして思ったのは、「適度な目標」はメリットが大きいということ。
公務員時代のように100%保証された給料ではありません。
でも、それは健全な状態だと思います。
だって、給料の本質は「自分が提供した価値への対価」なのだから。
その結果、仕事に対するモチベーションも自然と高まっていきました。
この感覚を知ったとき、私は「働く意味」そのものが少し変わったように感じました。
民間転職で満足いく給与をもらうために
転職で給与は上がりやすい？下がりやすい？
「転職したら、給料が下がるのでは…？」
そんな不安を持つ人は多いと思います。
厚生労働省の調査によると、転職後に年収が上がった人は約4割、下がった人も約4割、ほぼ同水準だった人が約2割という結果が出ています。
しかし、やはり民間企業では昇給ペースが健全で、数年すれば私のように前職の給与水準を超える人も多いです。
特に昨今は好景気のため収入が上がりやすい傾向があります。
大事なのは「企業の厳選」
「給料が良く、昇給もしてくれる企業はどこか？」
その答えはシンプルで、しっかり利益を出している企業です。
お金の流れが良いところに身を置くこと。
それが、年収アップへのいちばんの近道です。
そういう意味で、転職するならやはり大企業や上場企業はおすすめです。
理由は単純で、安定した売上・人材への投資余力・明確な評価制度があるから。
こうした環境では、成果に応じた昇給・昇格のチャンスが多く、かつ働く安心感も得やすいです。
もちろん、「やりがい」「自分に合った仕事のスタイル」も同じくらい大切。
自分の職歴やスキルを踏まえて、適職を選べば、給与アップと充実感の両立は十分に可能です！
転職にはエージェントの力が欠かせない
最近の転職活動では、転職エージェントの活用がほぼ必須といっても過言ではありません。
就活時代は、自分で求人サイトを見て応募していた人も多いと思います。
しかし転職では、エージェントがその「企業探し」を代理でやってくれるイメージです。
その中でも「年収」と「やりがい」の両方を重視したい人におすすめなのが、JACリクルートメントです。
JACは、転職後のキャリアの持続性まで踏まえてサポートしてくれる、ハイクラス向けのエージェント。
一番のメリットは、企業と求職者の双方を一人のコンサルタントが担当する「両面型」の体制です。
コンサルタントが企業の人事担当者と直接やり取りをしているため、
「どんな人材を求めているのか」「面接で何を重視しているのか」をリアルに把握しているのです。
デメリットを挙げるなら、他社に比べて紹介求人数は控えめ。
しかしその分、給与・仕事内容に妥協しない転職活動ができます。
転職したいけど忙しい、いまいち踏ん切りがつかない——。
そんな方こそ、まずは登録して一歩を踏み出してみてください。
まとめ：公務員の昇給にモヤモヤしたら、まず動いてみよう
今回は民間転職で給与の考え方が変わった話をしました。
その理由は、民間の給与体系の健全さにあります。
公務員のように極端な「横並び」ではなく、ほどよい競争感と達成感による昇給は、モチベーションを上げてくれます。
給与が変わると、生活も意識も変わります。
年収が増えて、お金の心配をする機会は減りました。
そして、やりがいを感じるようにもなりました。
もし今、公務員として「昇給が遅い」「やりがいを感じにくい」と感じているなら、
転職活動を “始めてみる” ことからで十分です。
「自分でもできるのか…」と迷う人ほど、まずは転職エージェントに相談してみてください。
そこから、あなたのキャリアの新しい可能性が見えてきます！